ゼネコンとは、「ゼネラル・コントラクター」を略した言葉であり、総合建築業者といわれる業種です。建築や土木工事の一式を請け負い、建設における総監督として幅広い業務の調整を行います。
工事を請け負った後は、建設全体の設計から施工まで一気通貫して行います。また、建築全体の工程や品質、費用面、安全面を重視し、工期に間に合うスケジュールの中で完成させることが必要です。ゼネコンは、「施工管理」「設計」「営業」の3つの職種で成り立っています。
施工管理とは、建設工事の現場技術者を指揮監督し工事全体を管理することが主な業務です。施工管理の役割は「4大管理」と言われており、「工程管理」「品質管理」「原価管理」「安全管理」が求められます。
そのほか現場作業では数十名以上の管理を必要とするなど、マネジメント能力やリーダーシップが求められる職種です。
ゼネコンの設計とは、お客様の要望を基に設計図を作成する仕事ですが、いかにコストを抑えて品質の高い建築物に仕上げるか、その土台づくりを担います。
そのほか、受注前の企画・提案時の作図から、建築確認申請、その他事前協議等の行政協議・申請業務、施工後の工事監理業務など、受注前から施工開始後まで、幅広く携わることができます。
また、設計には主に、外見や内装を形にする意匠設計、安全性を考えた緻密で正確さが重要な構造設計、空調などの設備を決定する設備設計があります。
ゼネコンの営業とは、民間企業や官公庁が求める建築ニーズに合わせて企画をまとめ、提案することが主な業務です。 仕事のスケールは億単位を超えることも多く、コンペや入札形式で提案することがほとんどです。
ゼネコン営業は、受注したら終わりではありません。受注後、設計や着工時の打ち合わせにも参加しながら、常にお客様の要望に沿ってプロジェクトが進行しているかを確認します。
サブコンとは、「サブ・コントラクター」を略した言葉であり、基本的にゼネコンの下請けとして、工事における専門分野を担当する業種。主に電気工事や空調工事など設備関連の工事を請け負います。
工事を請け負った後は、空調設備や電気設備、衛生設備、消防設備といった専門的な知識と技術を基に工事を行います。サブコンは「施工管理」「設計」「営業」の3つの職種で成り立っています。
サブコンの施工管理とは、担当となった工事において安全性や品質管理、工程管理などを行う仕事です。進捗状況を常にチェックし、発注主であるゼネコンなどの担当者に連絡・報告する必要があるため、こまやかなコミュニケーション力が求められます。
また、サブコンは専門分野を任せられることが多いため、工事部位における高い専門知識や技術力が必要です。
サブコンの設計士・建築士は、主に設備設計担当として配置されることが一般的です。
設備設計とは、建築物内の空調や音響、光や配管などの設備・設計を考案する業務。建物を利用する人が快適に過ごせるような室内を構築します。 基本的には発注主であるゼネコンから設計図を提供されますが、工事を問題なく遂行できるかを確認し、必要に応じて発注主とやり取りする必要があります。
サブコンの営業は、発注主との窓口としてやり取りを行います。発注主のニーズを把握したり、工事における誤認がないように仕事内容をチェックしたりする役割があります。
また、着工前には施工内容や費用、工期に問題がないかを事前に確認することも必要です。トラブルがなく、適正な価格で契約を結べるよう、工事を受注する段階で取り決めを行う役割を担っています。
ゼネコンでは、工事全体において施工管理を行い、それぞれの工事部分の専門業者と調整やマネジメントができます。そのため、広い視点から物事を見られることや、マネジメント力・コミュニケーション力が備わっていることが大切です。
よって、ゼネコンは建築や工事の現場において、企画から施工までに携わり、大きなプロジェクトを成功させたい人におすすめです。
サブコンでは、主に協力会社として主に空調や電気、衛生、消防設備における工事に携わります。そのため、それぞれの工事に必要な専門知識を習得し、的確に工事ができる技術を培うことが大切です。
また発注主とのやり取りが頻繁に発生するため、的確なコミュニケーション能力を求められます。よって、サブコンは縁の下の力持ちとして、専門性を高めたい人におすすめできます。
工事において一つの専門分野を担当するサブコンと比べて、ゼネコンは企画から施工まで、一気通貫して関われるのがゼネコンの強み。建築業界をイチから学び、裁量の大きい仕事がしたいなら多くの人と一緒に建築に携われるゼネコンがおすすめです。
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