大手ゼネコンと中小ゼネコンは同じ建設業ですが、プロジェクトの規模や経験できる業務、給料面などは企業によって特徴があります。この建設業界で、自分がどのような仕事がしたいのかを考えることが大切です。
選ぶ企業によって、働きやすさや裁量の大きさ、経験の幅などが異なるため、将来の経験に大きな影響を与えます。まずは、大手ゼネコンか中小ゼネコンどちらが合っているのか考える材料として、ゼネコンの業界事情をチェックしてみましょう。
ゼネコンには、年間の売上高によって企業の規模が異なるという特徴があります。ここでは、ゼネコンの規模別に業務内容や裁量の違い、年収などについて調査しました。
スーパーゼネコンは、ゼネコンの中でも年間の売上高が1兆円を超えている、国内でも上位に入る大規模なゼネコンを示します。スーパーゼネコンが請け負う建設物は、一般的な建物や高層マンション、学校や病院などの公共施設、道路、ダムなど多岐にわたります。
国内外に拠点がある規模が大きいスーパーゼネコンでは、1つの作業に対する業務量が大きいことから、役割を分担して仕事ができることが特徴です。また、高年収や専門性の高い技術や経験が得られます。
準大手ゼネコンは、スーパーゼネコンを除いた年間の売上高が3,000億円を超えている、規模の大きなゼネコンです。準大手ゼネコンは、民間の建築物や公共工事など幅広く対応できるため、日本の景気変動に強いとされています。
会社ごとに得意分野がある準大手ゼネコンでは、自分が携わりたい分野のゼネコンに就職することで、スキルアップできることが特徴です。また、高年収や幅広い経験を積むことが可能になります。
中堅ゼネコンは、年間の売上高が1,000億円〜3,000億円の範囲にあるゼネコンを示しています。中堅ゼネコンが請け負う建設は、河川工事や鉄道工事などの社会インフラに関係のある工事が多くあります。
会社ごとに特化している建築物が違うため、自分の専門性を高められることができるでしょう。また、新技術の研究開発が盛んな中堅ゼネコンも多く、さまざまな技術に触れる機会が得られることも特徴です。
地場ゼネコンは、地域に密着した工事に特化しているゼネコンであり、年間の売上高が1,000億円以下の企業がほとんどです。スーパーゼネコンのような大規模なゼネコンが請け負わない、小さな規模の工事に対応したり、地域の特性に合わせた工事をしたりと幅広い工事を行います。
地場ゼネコンは地元の活性化に貢献できるため、地域住民からも親しまれやすい業種といえます。