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ゼネコンがブラックと言われる理由は?

ゼネコンの採用担当者が答えます。

「ゼネコンはブラックだ」「建設業界は3Kだ」という話をよく耳にします。

高度経済成長期の日本を支えてきた裏側では確かに超過労働などもありましたが、
今では是正が進み、着実に働きやすい環境へと変わってきています。

ここでは、ゼネコンはブラックと言われるおもな理由と、それぞれについて「最近もブラックのままなのか?」を、採用担当者視点でご紹介します!

採用担当:杉井さん

三和建設
採用担当:杉井さん

目次
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そもそも「ブラック企業」の定義って?

一概にブラック企業といっても、抱くイメージは人それぞれ。ですが、ブラック企業には定義があるんです。

2000年代初頭に「ブラック企業」という言葉が流行り、世間に定着してから随分と長い時間が経ちました。
労働環境の改善に取り組む厚生労働省では、ブラック企業を「若者の使い捨てが疑われる企業」と呼称し、その特徴を3つ挙げています。

  1. 労働者に対し極端な長時間労働やノルマを課す
  2. 賃金不払残業やパワーハラスメントが横行するなど、企業全体のコンプライアンス意識が低い
  3. このような状況下で労働者に対し過度の選別を行う
参照元:厚生労働省「確かめよう労働条件」 (https://www.check-roudou.mhlw.go.jp/qa/roudousya/zenpan/q4.html

また、2012年~2019年に話題となった「ブラック企業大賞」では、以下の11項目を指標として挙げていました。

長時間労働・ハラスメント・いじめ・長時間過密労働・低賃金・コンプライアンス違反・育休産休制度の不備・労組への敵対度・派遣差別・派遣依存度・残業代未払い(虚偽の求人票)

参照元:ブラック企業大賞 (https://blackcorpaward.blogspot.com/p/blog-page.html

一般的に、上記に該当する企業がいわゆる「ブラック」といわれており、行政や労働組合が指導していく必要があります。
これらを踏まえて、ゼネコンや建設業の実態について確認してみましょう。

【ホントにブラック?】
建設業の5つのブラック要因とゼネコンの現状

大学生1,000人を対象にした、建設業界のマイナスイメージ調査(アンケート)では、「残業・休日出勤が多い」「給料が低い」「清潔感がない」「昔ながらの文化や習慣が多い」などが上位となりました。

建設業界イメージ調査
※参照元:PR TIMES 建設業界イメージ調査(野原グループ株式会社)
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000170.000019866.html
参照元のアンケートデータおよび結果画像を基に、編集チームで上位項目のみを抜粋したデータを作成。

この5つのブラック要因について、なぜそう思われているのか・現状のゼネコンはどうなのかを解説していきます!

建設業のブラック要因①
残業・休日出勤が多い
→働き方改革は進んでるの?

まず労働時間について、建設業界の2022年度の年間実労働時間は1,986時間であり、全産業平均と比べるとひと月あたり22.3時間長く、長時間労働が問題視されているのは事実です。
ゼネコン大手5社(スーパーゼネコン)ではその2倍以上になることもあり、労働時間の長さがブラックイメージの根幹とも言えそうです。

建設業は、納期に向けてあらかじめ厳格なスケジュールのもと工事がスタートするものの、天候によって工期を伸ばさざるを得ないケースも多く、どうしても追い込みで土日返上の作業が発生してしまいます。

参照元:e-Stat 「毎月勤労統計調査」 (https://www.e-stat.go.jp/stat-search/files?stat_infid=000032051071

また休日に関しては、「4週8閉所≒週休2日」を達成できている現場は2020年度時点では3割程度であり、現場の稼働率が高いことを示しています。
現在建設業では、官民連携でこの「4週8閉所」を目指して指導・取り組みを行っており、下記のように改善が見られています。

参照元:日本建設業連合会「建設業のいま」2020年度のデータ
https://www.nikkenren.com/2days/recent.html
※「4週●閉所」という表現は、あくまでも「現場稼働率」を指しており、個人の週休を示すデータではないことに注意が必要です。

【データが証明】労働時間
短縮&有給取得率も向上中!

残業と閉所のデータだけではイメージは覆せませんが、年間労働時間の合計は2016年~2022年の6年間で115時間も短縮※1されており、Openworkの調査では2012年~2021年の10年間でもっとも残業時間の減少幅が大きかったのが「建設業」というデータ※2もあります。

また休暇取得率も上昇しており、2013年~2022年の10年間で14日間も増加※3
働き方改革によって現在進行形で改善されていることが分かります。

※1 参照元:Openwork 働きがい研究所 (https://www.openwork.jp/hatarakigai/vol_91
建設業の年間労働時間と出勤日数
※2 参照元:日本建設業連合会 「建設業デジタルハンドブック」
https://www.nikkenren.com/publication/handbook/chart6-4/index.html
参照元のアンケートデータおよび結果画像を基に、編集チームで直近のみを抜粋したデータを作成。
年次有給休暇取得率の経年推移
※3 引用元:一般社団法人 日本建設業連合会「会員企業労働時間調査報告書 -2022年度-」[PDF]
https://www.nikkenren.com/2days/pdf/workingtime2022.pdf

労働環境の改善背景には、「2024年問題」への対応や、「働き方改革関連法」によって時間外労働の上限規制が適用されたことが大きな要因になっているほか、今後は4週8閉所が基準となるように「残業でカバーするような工期設定にしない」「施行時期を標準化して繁忙期を減らす」といった国土交通省の働きかけも後押ししています。

国土交通省の取り組み例

  • 建設業における時間外労働規制を見直し、違反した場合は6か月以下の懲役または30万円以下の罰金
  • 新・担い手3法の成立により、発注者と受注者の責務を明確化・工期の適正化・現場の処遇改善などを明示
  • 国交省の「法令遵守推進本部」が下請業者にヒアリング調査を実施
  • 現場技術者の専任/兼任制度を見直し、人員配置を適正化できるよう検討
参照元:国土交通省「建設業の働き方改革の推進」(令和5年)[PDF]
https://jsite.mhlw.go.jp/saitama-roudoukyoku/content/contents/001498604.pdf
国土交通省「休日確保の考え方について」(令和2年)[PDF]
https://www.mlit.go.jp/common/001414150.pdf

令和のゼネコンは、
リアルタイムで
ブラック脱却中!

以前から問題視されてきたゼネコンの労働環境。
ブラック業界というイメージ払拭のため、そして何より社員の働きやすさのため、業界全体で対策がなされています。

弊社でもテレワークの導入や、20時以降は会社のPCが自動的にシャットダウンされる仕組みなどを取り入れ、月の平均残業時間は23.6時間に!
(施工管理職の平均は30.0時間)

社員の定着率も9割以上と、働きやすい環境を整えています。

参照元:三和建設公式サイトより、2023年10月~2024年3月の値 (https://www.sgc-web.co.jp/news/pressrelease_240409/
施工管理職の平均残業時間:doda「平均残業時間ランキング」2024年1月公開 より

三和建設の労働環境向上について
詳しく見る

採用担当:杉井さん

採用担当:杉井さん

建設業のブラック要因②
給料が低い
→他業種と比べてどうなの?

労働環境が劣悪で給与も低ければ、本当にだれもやりたがらなくなってしまいます。
令和5年賃金構造基本統計調査のデータによると、建設業の新卒の給与は約23.5万円と、全業種平均と比べるとやや高く、ブラック感は感じられません

各年齢層別の賃金比較を見ても、全年齢において平均を上回る結果となり、少なくとも長時間低賃金で働かされる例は少ないであろうことが分かります。

年齢別にみる建設業の平均賃金および全業種平均との差
年齢層 建設業の賃金 全業種平均の賃金
~19歳 20.02万円 18.71万円
20~24歳 23.46万円 22.96万円
25~29歳 27.32万円 27.28万円
30~34歳 31.46万円 30.33万円
35~39歳 34.56万円 33.65万円
40~44歳 37.50万円 36.89万円
45~49歳 40.96万円 39.97万円
50~54歳 44.65万円 42.26万円
55~59歳 45.35万円 43.99万円
60~64歳 37.11万円 35.75万円
65~69歳 32.24万円 31.35万円
参照元:厚生労働省「令和5年賃金構造基本統計調査 結果の概況」[PDF]
https://www.mhlw.go.jp/toukei/itiran/roudou/chingin/kouzou/z2023/dl/05.pdf

ちなみに、ゼネコンに多い「施工管理職」では、日本の平均年収と比較しても高い445万円というデータもありました。
給料が低いというのはあくまでイメージだけで、実態はまた違うようです。

参照元:求人ボックス 施工管理の仕事の年収・時給・給料 (https://xn--pckua2a7gp15o89zb.com/施工管理の年収・時給

建設業のブラック要因③
清潔感がない(3K)
→本当に「きつい・汚い・危険」?

汗水垂らして重いものを運ぶ姿や、泥やコンクリートまみれの作業服、危険な高所作業…といったイメージが根強く残ってしまっているのもブラックと言われる理由の1つです。
と言っても、建設は屋外土木作業が当たり前なので、汗をかいたり作業着が汚れることは致し方ないと言えます。

最近は、ファン付きの作業着などで熱中症対策がされたり、極力人が介入する作業を減らしたり、重機の進化などが進んでおり、昔ほど「3K」ではない現場も増えてきています。

また、現場の実作業を担当するのは主に職人さんで、現場のゼネコン社員(この場合、施工管理職などを指します)が実際に作業を手伝うシーンはそれほど多くありません。

実は他業種よりホワイト?
「ゼネコンこそ安全」
に進化しています

労災件数が多いイメージがあるかもしれませんが、死亡災害は直近50年で1/9にまで大幅減少し、他の全産業の死亡災害数と比べても低い数字となっています。

主な原因である墜落・転落事故を防止するため、足場点検をより強化する法令や、安全衛生費を確保するよう義務付ける法令などの施行を予定しているほか、現場でも危険な作業は無人・遠隔で行える機械を導入するなど、安全管理を徹底する動きが加速しています。

引用元:厚生労働省・国土交通省「建設業における安全衛生をめぐる現状について」令和5年2月
https://www.mlit.go.jp/tochi_fudousan_kensetsugyo/const/content/001588566.pdf

建設業のブラック要因④
昔ながらの文化や習慣が多い
→近年の状況は?

許可申請が多い建設業では、書類の種類も膨大で、特に中小企業や地方のゼネコンではペーパーレス化が遅れているところもあります。
また、昔ながらの職人文化が色濃い現場においては行き過ぎた指導がハラスメント問題となり、トラブルにつながることも少なからずあるようです。

これらの問題の原因はずばり労働人口の高齢化で、若い人材が不足しがちな現場では新しい仕事の進め方やツールがなかなか浸透していかず、アナログな作業が多く残されたままになってしまいがちです。

高齢化や独特の文化に対して現代の価値観が合わない部分も多少あるかもしれませんが、しっかりとコミュニケーションを取ることで解決できるほか、「先進的な取り組みを行っているか」「パワハラが横行している古い体質の職場ではないか」は就活を進めていく中で見極めていくとよいでしょう。

DX化が最も進んでいるのは、実は建設業なんです

実はゼネコンをはじめとする建設業は、労働人口の高齢化や担い手不足をDXの活用で打破するため、積極的に生産性改善に取り組み、成果を出している業界でもあります。

労働生産性上昇率と労働投入量の増減をあらわした次のグラフでは、他業界を圧倒して建設業がもっとも効率化を図れていることが分かります。
※左上に位置しているほど、少ないリソースで生産性を上げている業界です。

労働生産性上昇率と労働投入量の増減(2007年から2021年の成長率)
引用元:リクルートワークス研究所「労働生産性上昇率と労働投入量の増減(2007年から2021年の成長率)」
https://www.works-i.com/project/futureofwork/automation05/detail001.html

ゼネコンにおける
生産性アップの取り組み事例

なんとなくアナログなイメージが先行しがちですが、「生産性アップ&労働量ダウン」の両立をリードしている建設業。
具体的にどのような取り組みを行っているのか、事例をいくつかご紹介します。

参照元:日本建設業連合会「建設DX事例集」 (https://www.nikkenren.com/publication/fl.php?fi=1202&f=DXcase_202203.pdf

ドローンとAIを活用した
高層建造物の外壁調査

ドローンを用いて高所の外壁調査を行い、それによって得た画像などのデータをAIで処理することで、人が危険を冒さずとも精確なデータを短期間で得られるようになりました。
高層建造物だけでなく、山間部の危険なエリアなど、様々なシーンで活用されている技術です。

IoTによる現場の生産プロセス向上や
コミュニケーション活性化

電子端末を現場の作業員ひとりひとりが携帯する、あるいは拠点に置くことで、現場⇔本部間の連携や、現場同士のコミュニケーションも進化しました。
音声通話だけでなくリアルタイムで画像や動画で状況を把握したり、必要なデータを送付したりと、情報伝達の質とスピードが向上し、生産性を高められています。
現場に行かずとも離れた場所から臨場を行う「遠隔臨場」も当たり前になってきました。

AR技術による3Dモデル情報の
構築・合成

複雑化した体躯や配管を確認するのが難しい現場の負担を減らすために、建物のBIMデータ(3D情報)とライブ映像を合成してARで可視化し、データと実際の状況の照合が容易となりました。

建設業のブラック要因⑤
安定感がない
→ゼネコンってオワコンなの?

コロナ禍やウッドショックの影響で建設業全体の受注が減り、今後も不安定なのではないか?という懸念に対して回答します。

市場全体の業績を測る参考値として「建設投資額」の推移を見てみると、2012年の42兆円からゆるやかに伸び続け、2023年は70兆円に達する見込みです。
住宅建築は微増/非住宅建築は微減となっていますが、過去10年を通して構成比は大きく変化していません。

参照元:国土交通省「令和5年度(2023年度) 建設投資見通し 概要」[PDF]
https://www.mlit.go.jp/report/press/content/001622571.pdf

さらに、AIによる業界分析と予測では、国内の市場規模はゆるやかに増加し続け、2029年には+2.9%まで成長する見込みです。
近年は物価も高まっており、日本のインフラ増築や老朽化改修など、「需要は無くならないものの人手不足は進む」という状態が続きます。
コロナ禍で一時的に工事の中止や延期はあったものの、今後は仕事にあぶれてリストラされるといった懸念とは無縁の業界であると考えられます。

【新卒にとってブラック?】
建設業の新卒3年間の離職率は…?

これまで「ゼネコンはブラックか」について調査・解説してきましたが、実際にブラックだったら、新卒の離職率も高くなるはずです。

厚生労働省が発表している「新規学卒者の離職状況」によると、就職後3年以内の離職率は業界全体で32.3%であるのに対し、建設業は30.1%と、全体平均よりも低い値です。

※参照元:厚生労働省 新規学卒就職者の離職状況[PDF]
https://www.mhlw.go.jp/content/11805001/001158687.pdf

ブラック企業に厳しい昨今の若者=新卒の離職率が低いことは、「イメージほど悪くなかった」「入ってみたら実際ブラックじゃなかった」というケースが多いと予測できます。

マイナスイメージの多いゼネコンをはじめとする建設業ですが、改めてデータを調査してみると「実際そうでもない」会社が多いのが実態と言えるのではないでしょうか。
業界イメージだけで敬遠するのではなく、結局は会社の見極めが重要なのです。

Point新卒3年以内の離職率ゼロ!
【ホワイトなゼネコン】
へ進化中の三和建設

食品工場・物流倉庫といった設計/施工難易度の高い建造物を得意としている三和建設。
1947年の創業より75年以上にわたって社会基盤を造り続けてきました。

そんな三和建設は、土日祝の平均閉所率(=お休み)92.8%を達成し、
週休2日体制を確立しつつあります(2023年度実績)。

20時以降はPCが自動でシャットダウンされるなど働きやすい環境づくりを追求した結果、
2021年「働きがいのある会社」ランキングで7年連続ベストカンパニーとして選出。

参照元:Great Place To Work (https://hatarakigai.info/ranking/japan/2021.html

三和建設の働きやすさの取り組みについて詳しく知りたい方は、ぜひ以下のページもご覧ください!

杉井様・森本様

採用担当:
杉井さん・森本さん

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Z世代が離職率ゼロの
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監修sponsored by 三和建設株式会社
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「三和建設株式会社」とは

今回「ゼネコンに就職したい人のための合格対策サイト」を制作するにあたり、取材協力に応じて頂いた三和建設株式会社。
三和建設の選考は通常の面接ではなく、数日かけて自分と向き合いながら選考を進める「成長型選考」を採用しています。
事業展開としても、民間企業向けに、危険物倉庫や食品工場などの独自ブランドを展開し、安定基盤を構築。 安定基盤で成長できる魅力いっぱいの三和建設、ぜひ採用サイトを覗いてみてください♪

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